世界2位の建設機械メーカー。
【事業内容】
・建設機械、車両。
・リテールファイナンス(建機を担保とした融資)。
・産業機械(プレス機械や板金機械)。
業績
2021年度(22.3)は増収増益、2022年度(23.3)の見通しはほぼ横ばい。
↓2021年度(22.3)の業績見通し。
経常利益が直近のアナリスト予想を下回る。
↓2021年度の事業別売上実績と2022年度の見通し。
為替差益のドル円は¥118で見込んでいる。
営業利益は、資材価格や物流コストの上昇を販売量増加や販売価格の改善、円安の影響で吸収して増益を見込んでいる。
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FY21の為替を1ドル¥112と保守的に算出したことでバッファが出来たので、FY22も高い確率で為替差益を見込めると思われる。コマツ本来の営業努力とは言えないと感じる。
↓建機の地域別需要推移。
(2022/4/19の記事)
北米が主流で中国需要は欧州と比べても低いが、アナリストでもまだコマツ=中国のイメージが強い。
前期比で中国のみ減少。北米が堅調でアジアが伸びた。
・中国の需要は減少するが、北米、アジアを中心に好調に推移する見通し。
・北米は住宅・非住宅用の建機向け需要が堅調に推移する見通し。
但し金融引き締めによる金利上昇がネガティブな影響を及ぼす可能性があるため、需要動向には注視が必要。
・ロシアに関しては、22年3月末時点での在庫、または現地への出荷済みのもののみ販売する前提。
現在ロシアでの現地生産と日本からの輸出を停止している。
現時点では、完全撤退は考えていない。但し、一部の業務縮小の可能性はある。
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2022年度が戦略市場ではなく伝統市場の北米が最も増加する見通しとなっている。インフレによる住宅向け需要の低下を見込むのであれば、前年と同程度の伸びを期待するのは難しく感じる。戦略市場のアジアであれば納得できるが。
北米が崩れればロシアのカバーが難しくなってくる。
信用残高
大口の空売残高
四季報
・2022.3時点
【伸長】
柱の建機は北米の住宅向けで好調。鉱山機械も堅調。
株価チャート
(2022.5.6時点)
抵抗線抜け。7%超買われて年初来高値を更新。決算好感による買いと書かれているが、溜まっていた個人の売りが踏み上げられたのではないかと思われる。
コマツの決算は既存市場の北米好調と為替によるものであり、北米は強い経済の波に乗っただけ、為替は20年度が¥112計算だったので当然21年度は上振れした。
今期の22年度見通しも北米と為替頼みであり、他企業の決算と比べてとても魅力に感じるような決算内容には感じなかった。
取引履歴
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